「高橋さん、

そんな難しいのは

誰でも出来る事じゃないから

無理だよ・・・

って、もしかして

そんな風に思いましたか？

しかし、そんなのは

日頃からよく人を観察していたら、

人はどんな時に買い物をするのか？

っていうのが

なんとなく見えてきませんか？

例えば、

通勤中の会社員は、

朝早く出勤しないと

間に合わないような場所に

マイホームを買ってしまい、

しかも、毎月の住宅ローンを

５〜８万円も支払っているため、

少しでも節約しようと、

朝食は作らなくていいよ！

っていう風に

奥さんに言っている。

しかし・・・

そうは言ったものの、

さすがに朝早く通勤していると

お腹がすくので、

１００円のおにぎりを２個買って、

それらを食べながら会社に向かう。

で、会社に着くと、

朝の朝礼から始まり、

午前中は営業先で

プレゼンする資料を作って、

なんだかんだで

１２時になって昼の休憩時間。

奥さんが朝早く起きて作ってくれた

愛妻弁当を出して

それを自分のデスクで食べる。

また、

中身はどんなのか？

っていうのが毎回気になって

一様ドキドキはしてみるが、

でも・・・

いつも内容はほとんど同じで、

甘い卵焼き、タコさんウインナー、

焼いた塩シャケ、それに・・・

ご飯の上にふりかけ。

しかし、

いつも同じかよ！

っていうような

文句なんか言っている場合じゃない。

だって、

あと住宅ローンが３５年もあって、

しかもこれから、

子どもの養育費がかかってくる。

だから、この会社で

定年退職するまで頑張らなくちゃ！

っていうような気持ちでいる。

と・・・

そんな事を考えてると、

もう午後１時。

そうだ、今日は営業先に

行かなきゃならないんだった・・・

と、大事な仕事を思い出し、

急いで会社から営業先に向かう。

移動方法はもちろん電車で・・・

朝も電車で昼も電車、

なんかうんざりすんんなぁ

ってボソッとつぶやきつつ、

３０分電車に乗って、

そこから５分ほど歩くと、

営業先に着いた。

すると・・・

あーもう来たんだ。

今、昼食を食ってるから待ってて！

あ、そうだ、

余った弁当食べる？

と、１３００円もする焼肉弁当を

営業先の課長が差し出してきた。

ありがとうございます！

そう言って、

一緒になって食べるって・・・

要は、営業先は経営状態が

常に良いっていうような背景が見えつつ、

そして、そんな営業先に

営業をする主人公は

かなり経済的に

困窮してるような状態だよね？」

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