「あ〜忙し、忙し〜」

とだけ言って、

その場を去ってしまいました。

それから数日後・・・

大学から、僕に

こんな連絡がきました。

「高橋さん、今回のみ

特別に受験できます。

なので、頑張ってくださいね！」

僕は、「はい！」とだけ返事をし、

心の中で、ガッツポーズをしました。

「高橋さん、もしかして、

狙い通り上手くいったって事？」

そうですね。

そして、受験日当日、

緊張感でピリピリした会場に着くと、

友人のAがすでにそこにおり、

「よう！高橋、遅かったじゃねーかよ。

で、聞いたぞ。受験資格取ったらしいな。

いやーお前の行動力はスゲェなぁ！」

と、言ってきました。

しかし、

僕は集中したかったので、

「いや、そんな事ないよ！」

と、素っ気なく

返事をすると、

すぐにその場を

去ってしまいました。

というのも、

彼は大学院試験において

ライバルであり、

また、そん時の僕は、

「仲良く会話する」

というよりむしろ

「集中したいから放っておけ！」

くらいに思っていました。

そして、試験時間になると、

筆記試験、論文試験を順調にクリアし、

いよいよ、最後に面接試験です。

「いよいよか！」

と、ドキドキと

どんどん鼓動が早くなる

心臓の音が緊張感を煽り、

でも・・・

「必ず合格してやる！」

という気合いで、

いざ、面接室へ。

「失礼します！」

と、白くて大きいドアを開けると、

そこには、大学院で一番偉い

先生（後に師匠となる人物）のU教授が

座っていました。

そして、

名前と受験番号をしっかり言い、

座ってから

「一体どんな質問をされるんだ？」

と、考えつつ

少し様子をうかがっていると、

彼がこんな風に話しはじめました。

「待ってたよ。高橋君。

君がいつか話したあの話、

とってもよかった。

で、申し訳ないが、

もう一回してくれないか？」

僕は、

「ちゃんと話せるかなぁ・・・」と、

不安に思いつつ、話しはじめました。

「U教授が過去に発表された

医学論文の書かれている

医学が幼児教育に与える影響として、

どのような医学こそが、

幼児教育にとって有益か？

また、それを具体化すると、

近年、幼児の教育環境が

情報を受け取るだけの

受け身の教育である事が多く、

その背景には、

経験するよりも

教えてしまおうという

教育者がおり、

そのせいで、

身体的・精神的な痛みを

経験しない

子どもが増えてしまっており、

それでは、単に、

情報を受け取り、

受け身であればいい！っていう

保守的で、かつ、

能動的に環境に関わっていかない

子どもを増やす要因になってしまう。

しかし、

そのような実態に

警笛を鳴らすべく、

医学的な視点から、

子どもが、

情報を受け取るだけの

受け身の教育ではない、

経験こそ大事っていう理論に、

心の底から共感しました。

それが、先生、

僕、大学院に入って勉強したいです！って

言った理由です」

すると・・・

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