「でも・・・

そんな自分が好きで、

それに、それが

仕事をするって事だ！って思ってた。

そして、

また朝来た道をまた戻る。

帰り道には

仕事帰りのサラリーマンがたくさん。

しかも、ビール片手に

炭火で焼きたての

焼き鳥を食ってる。

そう、それが

なんとも言えず、美味そう。

でも、いやいや、

そんなのを

してる場合じゃない。

帰ってからも仕事しなきゃ！

と・・・そんな風に

自分に言い聞かせ、

そしてようやく駅まで着き、

電車に乗って、

またそこから歩いて自宅へ。

で、ようやく自宅に着くと

１０分くらいシャワーを浴びて

サッパリしたら、夕食を食べる。

そう、時間を見ながら、

寝る時間まで

あと何時間かあるから、

仕事の続きをするか！

みたいに。

そして、なんだかんだで

寝た時間が夜中の２時。

でも、２週間後にある

大きなプロジェクトの資料は完成した。

もう安心。

あとは社長に見せるだけ！

さあ、明日に備え寝よう・・・

そして翌日、

社長に見せるために社長室に行くと、

衝撃的な発表があった。

会社が海外の会社に買収され、

今後は、大幅な

人員削減をする！っていうから驚きだ。

で、しかも、

今している仕事の全ては、

横取りされてしまうので、

する仕事がなくなってしまう。

要するにクビってわけだ！

でも、そんなの知って、

はいそうですか、

分かりましたってなるか・・・

ならないだろ？

俺は３８年間も

会社のために人生捧げてきたんだ。

毎日毎日、いろんな事を

我慢し続けてきた。

それなのに、あんまりじゃないか！

でも、そんな怒りさえも

ぶつけるような場所がないため、

今、お前達に言ってる。

いやぁ、情けない・・・

それに、

これからの人生を考えたら、

かなり不安。

もし、退職金が

もらえない場合、

老後の人生が

ジリ貧になってしまうし、

それに、老人ホームだって

入れないじゃないか！

一体、これから、

どうしたらいいんだ・・・

彼は頭を抱え

うつむいてしまった。

また、そんな彼を

励まそうと奥さんや娘が

なんとかしようと

思っているようだが、

でも、

どんな言葉を選んで励ましたらいいのか？

それに、

迷ってしまっている様子だった・・・

ってそりゃそうだよね。

だって、そんな時って、

どんな励ましの言葉も

受け止める余裕がないしさ・・・

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